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京都市文化財ブックス第30集『三条せと物や町 -桃山茶陶-』販売開始のお知らせ

 京都市考古資料館では、4月1日より桃山時代の茶陶の画像を満載した、『三条せと物や町 -桃山茶陶-』を販売しております。
 茶陶とは茶事・茶会に使用された陶磁器の総称です。茶の湯が発達・普及した桃山時代には、意匠を凝らした様々な茶陶が使用され、京都の遺跡の調査でも数多くの茶陶が出土しています。中でも三条通沿いの寺町通から柳馬場通界隈で出土する茶陶は、その量と豊富な種類から、江戸時代初期の古地図に「せと物や町」と記された、焼物を販売する商家があったことを実証しました。
 本書では、豊富な写真を用いて、京都市有形文化財に指定されている三条通沿いの「中之町」・「弁慶石町」・「下白山町」から出土した備前(岡山県)・信楽(滋賀県)・瀬戸(愛知県)・美濃(岐阜県)・唐津(佐賀県)・高取(福岡県)などの産地で生産された様々な種類の茶陶を掲載しております。また、古田織部邸跡・茶屋四郎次郎邸跡などの京都市内の遺跡から出土した茶陶や生産地の情報も盛り込んで紹介しております。
 考古学が明らかにした、日本の文化史の中に燦然(さんぜん)と輝く茶陶の精華を御覧ください。

規  格:A4判 カラー印刷 123ページ

販売価格:1,500円(税込)

発  行:京都市文化市民局文化芸術都市推進室文化財保護課

三条せと物や町

更新日2016-04-06